コーチングの実践


 様々な分野で、一流の業績を上げる人が、最初から、ひとりでそうした能力を身につけ、努力し、チャンスを掴んだわけではありません。北島康介選手と平井コーチ、高橋尚子選手と小出監督など、一流の実績をのこしたアスリートには、必ず名コーチとの二人三脚があります。

 それはなぜでしょう?良いコーチは、その選手を伸ばしてくれる、最高の理解者であるからだと、私たちは考えます。学習の場合にも、スポーツ選手と同じことが当てはまります。受験学習は、あくまで個人で挑戦するものですが、もし自分の身近にそうした有能なコーチの存在があれば、おおいに学習効果をあげるはずです。わたしたち、さくらコミュニケーションズが目指す核心でもあるのです。

1.コーチングの目的


 よく私たちコーチは、生徒さんに対して「僕は、教えないよ、一緒に解決しょう」と言います。すると決まって、「どうして?」という表情が見て取れます。私たちがそう言うのは、自分自身でやる、できるという意識をもって、共に取り組まなければ、現状を打破できないからです。勉強を誰かから教えてもらう教育に慣れている生徒さんほど、最初、わたしたちの言葉の意味を理解できません。

 良いコーチは、コーチする相手の能力を最大限に引き出し、それを結果に結びつけてくれます。現在の状況をわかりやすく本人に翻訳し、打開策を示してくれる。励まし、時には叱られることはあっても、そのコーチについていけば、大丈夫という信頼感を構築してくれます。そうしたコーチにめぐり逢えたら、生徒さんは、より良い結果を残すはずなのです。

 本来、人はそれぞれ潜在能力を備えた存在で、できる存在です。もちろん、本人もよい成果をあげることを望んでいます。相手をできる存在と捉え、その話を聞き、目的を明確にする。相手のやる気を高める魔法の言葉を使い、自発的な行動を促し成果を上げる、それがコーチングの目的と言えるでしょう。

2.コーチングのプロセス

 
Coaching-Step.jpg


1.現状の確認 2.目標と課題設定 3.望ましい状況のイメージ 4.解決法の検討・提示 5.プランの実行や修正 6.検証とシステム化

 これらが私たちの実践しているコーチング・プロセスです。プロセスは、個人個人の状況で一様ではありません。しかしおおまかに上の過程を共に歩みます。 本人にとって、目標が高すぎる場合は、それを何段階かにわけ、本人に小さい成功体験を積んでもらう場合もあります。相互に信頼感を構築し、コミュ二ーショ ンをとりながら、絶えず進捗状況を確認していきます。当然、このプロセスの過程で、問題が起こったり、上手くいかないこともあります。そうした場合に、い かに解決の手助けをするかも、コーチの大切な役割です。
 
 家庭教師というと、生徒さんの傍らに座って、なんでも丁寧に教えてくれる先生をみなさんイメージされます。ご両親様の中にも、当初「ちゃんと教えてくれているのかしら???」といぶかる方もいらしゃいます。もちろん必要と判断すれば、生徒さんには懇切丁寧に解説するところからはじめます。次第に解説が質問に変わってきます。そうなると、もう大丈夫。生徒さんは、コーチとの会話の中に自らの改善点や努力ポイントを発見しはじめるのです。それとともに学習成果が上がってきます。私たちは、知識や情報を教えてお金を頂くのではなく、成果をあげることで報酬を得るのですから。

 

3.コーチングの成果

 コーチングの過程で、一定の成果が上がったときとそうでないときで対応は変わります。

a) 成果が上がったとき

 成果が上がれば、本人は喜びます。これはコーチにとっても同様です。しかし、それを手放しで褒めるだけでは、その次につながりません。成果が出た時こ そ、うまく行った点と課題とを明確に示すことが大切です。手放しで喜べるのは、唯一最終合格した時だけだと思います。それまでは、どんなに順調でも不合格 の目を摘んでいく、慎重な態度が大切になります

b) 成果が上がらないとき

 成果が上がらなければ、本人はがっかりします。もちろんコーチも同様です。しかし、大切なのは、コーチがうまくいった点を見つけてあげることだと思いま す。生徒さんによっては、結果を誤まって解釈していることもあります。そして、うまく行っていない時こそ、信頼できるコーチの存在が必要なのです。

 いずれの場合も、コーチは、本人や成果そのものに対して一定の距離をおいて冷静に対処する中立的立場にあります。

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